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 11.01.22 中東の嫌われ者

がっかり国営鉄道

今夜はテルアビブ近郊の地中海沿岸のホテルを予約してある。
Googlemapで見た限りでは地中海沿岸まではそう遠くは無いが、さすがに歩いてはいけないので乗り物で行く事になる。
移動手段としてはタクシー、セルビス、バス、鉄道などがあるが、もちろん俺は電車に乗りたい。
あたりまえじゃないの。
しかし、ホテルの最寄の駅など調べてあるはずがないので、それっぽい駅で適当に降りて、そこからはタクシーでホテルまで行ってもらおうと考えていた。チェックインは14時からだが、とりあえず荷物を預かってもらいたいのでホテルへ行く事に決めた。

昨夜から何度も来た喫煙所の目の前に鉄道の改札があるのを知っている。
外国の駅、それも空港や都市部の駅などは俺にとってはまさに観光地。
オーストラリアフィンランドともターミナル駅の規模は巨大で、しかも無料でホームまで降りられるものだから、隅から隅まで歩いてみれば数時間は余裕で過ぎてしまうほどの観光名所。
しかしそんな俺の前に一つの難関が立ちはだかった。

金属探知機と係員(駅員ではなく、どうみても軍人)がいるのだ。
改札に向かう人と改札から出る人をしばらくよーく観察する。
8割の人間は検査をせずに通行し、残りの2割は金属探知機をくぐりボディチェックを受けている。

俺は思った。 イスラエル人は通過で外国人は検査を受けるのか?
それとも人種は問わず、旅行者なら全員検査を受けるのか?
ほんっとメンドクセーな、この国は。
見ているとスーツケースまで開けられて調べられている人もいる。

まぁその前に券売機で切符の購入の方が難関だ。
近くに2台券売機が並んでいて、まずは金を入れる。 いや、さきにボタンを押したんだっけ? 忘れた。
表記はヘブライ語とアラビア語。 そして英語もある。
Tel Aviv~と書かれた駅は4つ程あったが、さっきも言ったようにホテルの最寄の駅名なんか分からないので適当に買った。
「Tel Aviv Savidor Center」という空港から3つ目の駅で、確か14NIS。

そして自動改札に切符を入れてゲートを通過。
検査は無視してみた。 まずかったら何か言ってくるだろう。 その時はとぼければいい。
そんな事より、まずは目先の大鉄道網の事ばかり考えていた。
ちなみに改札の写真は周りの目が怖くて撮っていない。
ほとんどの国では改札は腰~胸あたりの高さだが、この駅では2mくらいの高さがあった。

駅は切り通しの中にあるらしくわくわくしながら階段を下りるが・・・

ベン・グリオン空港駅 ベン・グリオン空港駅

な、なんだね? これは・・・。
これが一国の大都市の空港駅かい?
どう見ても地方の島式2線の単純駅じゃないの。
しかも非電化のディーゼルときた・・・。

これが一国の大都市の空港駅かい?

重要な事だから2回言ってしまったよ。
ありえないくらいのガッカリ感が全身を襲う。
もう一度言うけど、外国のターミナル駅は本来はこんな感じこんな感じでなければならない。
本当にこの国は先進国なのだろうか。

さて・・・1番線と2番線があるが、どっちに乗ればいいのか分からない。
いや、案内板とか時間をかけて解読すれば分かるんだろうけど、ガッカリ感が半端じゃないので駅員室らしき部屋にいたおっさんに、「テルアビブはどっちに乗るんだい?」と流暢な英語で聞いてみた。
2番線との答えが返ってきたので待つ事にするが・・・次の電車が来るのは50分後。
朝陽は差してるけど寒い。

ホームの中程にドリンクとスナックを売ってる自販機を発見したので、温かい飲み物を買ってみる事にする。

ホームの自販機 ホームの自販機

やっぱ缶じゃなくてカップの方で飲みたいじゃん。
ホワイトキッスというのを買ってみた。

・・・

甘い牛乳だった。
一応マドラーが付いてはいたが、それは牛乳の中に水没していて取ろうにも熱くて取り出せず、飲みきったらカップの底に砂糖が沈殿していた。
お菓子は買ってない。

しばらくすると反対側の列車が、ディーゼル特有の音を鳴らしながら入線して来た。
うわーボロい・・・。
利用客はまぁそこそこいる様子。

ベン・グリオン空港駅 ベン・グリオン空港駅

車体は砂塵や赤土らしき埃で汚れている。
そしてなぜか車内の中は見えない。

7:59、ちゃんと定刻どおりに1番線に列車がやってきた。
あー疲れた。

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