Travel

パリ→マラガの道中は地獄そのものだった。
3×3の6列シートだったのだが、該当の席はど真ん中のB席。そして両隣は他人という最悪の位置。
他の連中が誰とどこに座っていたかなんて知る由も無い。
結局その2時間半はひたすら石になって過ごした。

現地時間13:00。 やっとの事でスペインのアンダルシア州マラガに到着した。
フランスで荷物をピックアップしたおかげで、我々2人だけ先に荷物を受け取り空港の外に出て一服した。
その間に陽子は案内人(ガイド)を探しに行った。

数分後ガイドの小野さんを連れて戻ってきたが、他の家族が出てくる気配が全く無い。
そこで妹に電話してみると、どうやら俺の両親の荷物だけ出て来ないという。
ここでまたトラブルか･･･。
なんとなく感じていた嫌な予感が的中した。

先ほどシャルル・ド・ゴール空港で便変更の交渉をしたエールフランスはフランスのフラッグキャリアだが、実際にはエアヨーロッパという格安航空会社とコードシェアをしていた。
パリでのエールフランスの事務所では、「安心しろ。荷物も人間と同時にマラガに到着する。」と言っていたが、それは煩い客を早く撒く為の口八丁に過ぎなかったのだろう。

今この時点で荷物が無いという事は、おそらくは次の便。 つまり当初の15:00マラガ着の便で来る事は十中八九間違いない。
俺も昔フィンランドに行った時、ヘルシンキからロヴァニエミに荷物が届かなかったが、その時はホテル名を告げバウチャーを見せるとホテルまで郵送してくれた。
それは国内線だったからか。 それともフラッグキャリアだったからか。

何にしろそれが航空会社の当然の対応だと思っていたが、格安航空会社だとその常識は通用しないのか。
ロストバゲージなど日常茶飯事なのだろうか。

両親と小野さんがエアヨーロッパに確認したところ、荷物は17:00の便で来るとの事だった。
こうなると喚いても待っていても仕方が無い。
小野さんが運転手に事情を説明し、とりあえず荷物は夕方再び空港まで取りに来る事にし、ミハスへと向かう事にした。