歩いてきた道を戻り、再びターペー門をくぐる。
ターペー門の広場や堀がいい感じに西日に照らされている。
夕暮れだからだろうか、さっきより広場にいる人の数も減っていた。
そこからまた来た道を戻るように歩みを進める。
早くビールが飲みたい。 ホテルを出てから2時間近くも経っていた。
ターペー門から歩いて1分、店の外にはCHANGの看板が掲げられていたのでビールを置いてあるのは間違いないだろうと思い、この店で夕食を食べる事にした。
店は通りに面しているものの店内は薄暗く、客は全く入っておらず、店員は奥のほうで遊んでいた。
念のためビールはあるかと聞いて、通りに面した席に着く。
シンハーの大瓶が140BT。大瓶といっても日本で言う中瓶サイズで、日本よりはもちろん安く半額程度の値段だが、それでも高い。
というより、ここの店に限らずタイは食事や公共交通機関に比べると、酒の値段が高い。
そこがベトナムとは違うところだ。
とりあえずビールを飲みながら一服。
そしてカメラ置いて道行く車や歩行者の街の日常風景を撮影した。
この店はどちらかというともっと夜が本番のようで、メニューや店員のやる気を見てもここで晩飯を食おうという気にはなれなかった。
ビールを1本空けたので早々に店を出る事にした。
道を歩きながら悩む。
やはり今日の夕食はホテルの近くにあったピザハット(日本のデリバリー専門店のピザハットとは違い、中級程度のレストラン)で飯を食べようかと考えながら歩いていると、先程ビールを飲んだ2、3件隣にある店の店先に立っている女性の笑顔に惹かれて思わず立ち止まった。
店先でメニューを広げてにっこりと微笑む女性。
最初は通り過ぎようとして数歩足を進めたが、すぐにもどって「ヌードルとビールはあるか?」と聞いた。
「あるよ」と答えが返ってきたので、今夜はここで夕食を取る事に決めた。
まずはビールを注文。
そして今夜は一応タイ最後の夜なので豪勢にいこうと思い、ライスヌードルとチャーハンを注文した。
なかなかいい雰囲気のお店。
まだ夕食には若干時間が早いからか店内に客は自分以外いなかったが、食事をしている最中に2組、3組とどんどん入ってきていた。
ビールも2本目に入った頃食事が運ばれてきた。
ヌードルは味がタン麺のようで絶品。 野菜と豚肉、それと米から作った太い麺が最高だ。
チャーハンもとても美味しく米もパラパラしていて、タイ米はやはりチャーハンにぴったりだという事を再認識した。
ただ辛味がイマイチ足りないのでコショウを足したのだが、全く辛くならない。
匂いは間違いなくコショウなのだが。
俺が猛烈にコショウを振りかける姿を見て、店員の女性が「ベリースパイシー」と言ってきた。
ビール2本(最初に飲んだ店のを入れれば3本)とワンタンメン、チャーハンを食べきって満腹になり、最後に笑顔の店員を記念に撮影させてもらって店を出た。
↑の2枚目はチェンマイで泊まった4つ星ホテル。
ホテルに向かって歩くにつれ、だんだんと賑やかになってきた。
部屋を出る頃はこんなに賑わってなかったのに。
そういえばこのホテルはナイトマーケットの目の前に位置しているという好立地だった。
部屋に戻る前に大賑わいのマーケットを軽く歩いてみる事にした。
これはすごい! 様々な品が格安で売られている。
この中には一級品なんて一つもないだろうが、見て歩いているだけで楽しい。
客層も地元のタイ人はほとんどおらず、外国人旅行者が8割を占めていた。
近くのセブンイレブンに寄って酒を購入。
部屋に戻りドアを開けようとカードキーを差し込もうとするが・・・差込口がない。
どこを探してもカードキーの差込口が見当たらない。
どういう事だ? 今朝ホテルにチェックインしたときは間違いなくあったはずだが。
カードキーの差込口はないが、変わりにドアノブの所に普通の鍵を差し込む箇所があった。
いやいや、普通の鍵なんて使わなかったし、部屋を出る時もオートロックで閉まったのを確認したはずだ。
もちろんドアは開かない。 何度ガチャガチャやってもしっかりと鍵が掛かっていて開かない。
諦めてフロントに行きカードキーを差し込む箇所が無いと訴えた。
フロントの女性は俺がチェックインした時に手続きした時の人と同じ女性だった。
部屋番号を尋ねられたので「625号室」だと言うと、フロントの女性は少し考えて、そして思い出したように「325よ! あなたの部屋は325号室でしょ!」と言った。
それを聞いて初めて自分の間違いに気が付いた。
俺もフロントのスタッフも笑ってしまった。
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