残念ながら駅を抜けるシーンを撮影する事はできなかったが、ようやくチェンマイに向けて走り出した事にホッとした。
走り出してから1時間くらい経った頃だろうか、俺の前に座っている愛想の無いババアの仲間らしきおっさんがやってきて、ババアの横に座った。
そこまではいい。 そこまではいいのだが、その後が問題だった。
こともあろうか、そのおっさんはボックスシートの目の前の座席には俺が座っているのに俺の座席に足を伸ばしてきたのだ。
この常識の無さに俺の怒りは頂点に。(中国人に日本の常識を求めるのには無理があるが。)
足を俺の席に置いた事に対し、そのクソジジイに強い口調で「No! No! No!」と連発した。
すると中国クソジジイは片足だけをどけた。
だがまだもう片方の足が俺の席に残っているので、ドスを利かせた日本語で「ぶっ殺すぞこの野郎」と言い、乗っている足を払った。
完全に頭にきて殴り合い覚悟だ。 負けねーぞコラ。 あぁ?
すると中国クソジジイは分かった分かったとうなずきながら足をどけた。
それから5分くらいすると中国クソジジイは自分の席に戻っていった。
このクソジジイにも、ついでに最初からいる無愛想ババアにもいい牽制になった事だ。
ちなみに俺が怒鳴ってから中国ジジイが席に戻るまでの間、ジジイはずっと鼻くそをほじくっていて、時折通路に自分の鼻くそを飛ばして捨てていた。
何て不潔で低俗な民族なんだ。 怒りを通り越して呆れた。
やはり中国人には金と文明など持たせるものではない。
サルはサルのままサルらしく電気も無いがけっぷちで細々と生きていればいいんだ。
今よりも万里の長城を作った明の時代の方がよっぽど高文明だ。
中国クソジジイがいなくなってから10分もすると、無愛想ババアもクソジジイとその仲間達のいる席へと移っていった。
おぉ、ラッキー。 これで心置きなく旅ができる。
どうやら奴らは十数人で旅行に来ているらしく、運悪く無愛想ババアは俺と一緒の席があてがわれたというわけだ。
恐らく奇数人数なのだろう。
しばらくすると中国クソジジイが車掌に何か言っている。
どうやらクソジジイはシートをベッドにして欲しいらしい。
終始中国語の身振り手振り、そして車掌は発音の悪い英語で「19:00からだ!」を連発しているが、そんな簡単な英語も中国クソジジイは理解できないようだ。
そんな頭脳レベルで海外なんか旅行に来るんじゃねーよ。
陽はいつの間にか完全に落ちて、車窓には闇と寂しい数の街灯が映った。
気が付くと19:50、車掌が寝台の準備を始めていた。
もちろん寝台は下段、これはアメリカ、モロッコで学んだ知恵だ。 飛行機での通路側を選ぶのと同じ理論。
寝台はなかなか快適だった。
それもそのはず、これを書いている今調べたところによると、この車両は西日本旅客鉄道(JR西日本)より譲渡された24系客車列車で運用されるとWikipediaに書いてあった。
つまり日本のブルートレインだったわけだ。 やはり最高日本製。
そして寝台の下段には窓がある。
流れ行く景色をいつまでも眺めてられるのだ。
寝台が完成してからは寝そべりながら日記を書いた。
しばらく書いているとウトウトし始めたので軽くDSを始めてから眠りに着いた。