とりあえず駅近くのセブンイレブンで水と7UPを買い、何か美味そうなものはないかといっぱいある屋台を一軒ずつ見て周る。
するとまたしてもいい匂いのする焼き鳥の屋台が。
肉とタレの焼ける何とも言えないいい匂いの煙が、一日中歩き回った腹を刺激する。
おじいちゃんが鶏(多分)を焼いている。 1本5BTなので買ってみる事にした。
食べてみると・・・美味い!!
味は日本の焼き鳥のタレの味とそっくりで、肉も柔らかくてとても美味い。
しかしこれだけでは腹は満たされないので、どこかで食事を取らなければならない。
少し離れてる駅前の大通り沿いには外人も多く来店するようなレストランがたくさんあったが、やはり今夜はバンコクの夜を堪能すべく、ビシッと屋台で食べたい。
駅の入り口付近に小さな屋台が出ていて、イケメンの兄ちゃんが鍋を振るっている。
いかにもアジアらしくて、いかにもタイらしくて、いかにもバンコクらしい。
屋台の看板に書いてあるメニューは4種類。 しかし当然ながら全く読む事ができない為想像もつかない。
しばらくは調理作業を眺めてどんなものを作っているのかを観察した。
客が少し途切れた合間を見て、兄ちゃんに「これはチキン? ヌードルはある?」と聞くがイマイチ通じてない。
向こうに通じたのはチキンという単語だけらしく、肉はポークだと返ってきた。
会話も通じにくいし、メニューを見ても埒が明かないので、全てを兄ちゃんにお任せで席に着く。
しばらく待って出てきたのは、米から作ったと思われる麺に卵と野菜(空芯菜)と豚肉を絡めたもの。
それをテーブルにおいてある様々な調味料で、自分で好みの味付けをして食べるようだ。
別のお客のおばちゃんは、丼のようなライス料理に大量に砂糖をかけていた。
俺は塩をかけて食べたかったが置いてなかったので、ナンプラーをかけて混ぜて食べた。
ナンプラーなのでやはり香りには一癖あるが、味は素晴らしく美味しかった。
量も予想していたよりかなりのボリュームがあり、一皿で満腹になった。
これで30BTか35BT。 量も味も値段も大満足だった。
さてこれからホテルまでの帰りは、まずBTSのWongwian Yai駅まで行かなければならない。
タクシーでもそう遠くないのは分かっているが、やはり電車を利用したい。
BTSのWongwian Yai駅は、国鉄のこの駅と同名だからここから少ししか離れていないという認識だったので、徒歩で探しても数分で見つかるだろうと思っていた。
とりあえず大通りの歩道を左に向かって歩き出す。
店と人ごみの入り混じった狭い歩道を、人波をすり抜けながら進んで行く。
5分ほど進んだところで大きなロータリーに出た。 が、高架を走る列車が見当たらない。
最悪駅は見当たらなくても、高架の線路が見つかればそれを辿ればいいわけなので期待してたのだが、回りを見渡してもどこにも列車の走っている形跡は無い。
歩道に屯しているバイクタクシーの兄ちゃん達に道を尋ねると、来た方面の逆方向を指し「真っ直ぐ行って左だ」との答えが返ってきた。
歩くと20分くらいだそうだ。
2分の間違いじゃないか? と思ったが、言われたとおりにひたすら真っ直ぐ歩くとBTSの高架に突き当たった。
言われたとおり本当に20分かかった。
BTSは今はWongwian Yai駅が終点だが、そこからさらに数駅延伸する為の工事が行われていて、駅の入り口だと思って上った階段の先は、なんと延伸工事中の線路下の遊歩道だった。
どおりで入り口が閉鎖されていたり資材が散乱してるわけだ・・・。
どこから抜け出せばいいかも分からずに歩いていると、歩道に下りる下り階段を発見。
この階段ではモロに工事作業が行われていたが、現場の人たちは笑って出口を教えてくれた。
こういういい加減さというか、大らかさが日本とは違うなと感じた。
BTSのWongwian Yai駅は国鉄のWongwian Yai駅とは違って駅や列車が立派なのは当然だが、それを利用する客の種類も全く違う。
国鉄の方はノンビリしていて時間もルーズで、駅も車両も風景も何もかもローカルだが、BTSの方は第三軌条の終電方式で流線型の車両を導入し、まるで先進国に来たかのようだ。
もちろん車内も冷房つきで涼しいし、CMが流れるモニタまで各扉上に設置されていて、窓などもおそらくはUVカットガラスだろう。
アナウンスも自動音声でタイ語と英語で案内され、「ホームと電車の隙間に気をつけなさい」とまで流れていて、まるで日本の都市部の電車のよう。
快適な列車に乗って、目的の乗換駅で下車。
昨夜サイアムから帰った時と同じ要領で、BTSのSala Daeng駅からMRTのSi Lom駅に乗り換える。
この乗り換えは高架から地下への乗換えなのだが、Sala Daeng駅の出口を間違えてMRTから一番遠い出口で降りてしまい、少し歩くはめになった。
しかし地上に降りた時に見た外の発展具合。
これはもう日本の中央区銀座と言われてもおかしくないくらいに発展していた。
さらに↓のようなこんな店もあるのだから、ますますここがバンコクだとは思えなくなってくる。
昼間のBanleam駅とはあまりにも違う様相に多少のカルチャーショックを受けつつも、なんとか無事にホテルのある駅へと帰ってきた。
途中でセブンイレブンに寄り酒を購入。
洗濯をして風呂に入り、日記を書いて寝た。
今日はとても充実した一日だった。 |