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 12.02.18 東から西へ

夜のロス市内

リトル・トーキョー(英: Little Tokyo)は、ロサンゼルスのダウンタウン内にあるアメリカ最大の日本人街の通称である。「Lil' Tokyo」、「小東京」などとも呼ばれている。
ロサンゼルス通り、アラメダ通り、一番街、三番街、という4つの大きな通りに囲まれ、リトル・トーキョー周辺部だけでなく、ロサンゼルス南部に位置するトーレンス地区やガーデナ地区に住む日本人や日系アメリカ人に日本の娯楽や食事、仕事を提供する場となっている。また、日本人向けの銀行や病院、弁護士事務所なども多い。

KAWADA HOTELから徒歩約10分、迷う事無くLittle Tokyoエリアに到着した。
おそらくは今がピークであろう、風邪の辛さ。
立っているだけでも辛いのに、歩いたり電車に乗ったりなんて本当にもう奇跡としか言いようが無い。

さてこのLittle Tokyoは「和」で溢れている日本人街であるのだが、今時こんな「和」は欧米人特有の思い込みで、日本でも祭りの時期くらいしか見られないもので溢れていた。
しかし久しぶりに触れる「和」は、例えそれが現実とはかけ離れている「和」でも決して心地の悪いものではなく、むしろ非常に温かく感じた。
Littlo Tokyoの通りは提灯が掲げられ、街中は白熱灯の明かりで照らされていて、軒を連ねている店の名も日本名そのままだった。

Little Tokyo Little Tokyo

Little Tokyo Little Tokyo

中でもこの火の見櫓はLittle Tokyoのシンボルともいえるだろう。
昔は日本にも数多くあった火の見櫓だが、現在はその姿はほとんど見かけなくなってしまったので、まさかこんな所でお目にかかれて驚きである。
他にも日本にあるサンリオショップやプリクラ、カラオケ、化粧品店、日本食を扱うスーパーマーケット等、日本品に不自由しないくらいのものが揃っていた。

Little Tokyo Little Tokyo

日本にも数多くある外国人街。
中でも特に有名なのは各地にある中華街であるが、恐らくは中華系の観光客が日本の中華街に行っても、今の我々と同じ気持ちなんだろうと思う。
いや今の我々よりももっと残念な気持ちになるだろうか。
やたら派手な上に、値段は本場の100倍近くの飲食店ばかりなのだから。

このLittle Tokyoにも数多くの様々な日本食レストランがある。
ラーメン屋、寿司屋、定食屋、しゃぶしゃぶ屋、焼き鳥屋、茶店・・・。
どこで夕食を食べるかかなり迷った。
1週間ぶり以上の日本食(ニューヨークの空港で食ったうどんと寿司は除く)・・・そして選び放題な店の種類。
二人して散々迷って悩んだ挙句選んだ店は・・・

Little Tokyo Little Tokyo

若狭家という店。
店の外壁に張ってある海鮮丼の美味そうなこと・・・。
しかし何より二人を惹き付けたのは↓

Little Tokyo Little Tokyo

この立て看板。
ハッピーアワー!
ビール+枝豆+つまみ1品で$7.99!! (約640円。)
これを2人で頼めば枝豆2つにつまみ2つで大満足だ。

早速入店し席に座る。
他の日本人の客も後から来たが、店内には外人の一家も来ていた。
早速ハッピーアワーを2つ注文。
頼んだつまみはGrilled Scallop(ホタテ焼き)とKaramari(ゲソ揚げ)。

Little Tokyo Little Tokyo

それにしても、先程も書いたがこのLittle Tokyoにいる時がこの旅で一番最悪な体調を向かえていた時だった。
唾を飲み込む度、酒を飲むたび、つまみを食うため顎を動かすたびに扁桃腺に激痛が走る。
それでも酒は欠かさず飲んでいたので、ひょっとすると睡眠不足もあいまって、酒の摂取も病状の回復の進行を妨げていたのではないかと、これを書いている今感じている。

この後は俺は焼酎ロックを追加、親父は日本酒とFried Dumpling(揚げ餃子)を追加。
そして〆に俺は天ぷらうどん、親父は何かのうどんを食った。
この店の全ての料理は日本で食べる場合と遜色ない味であった。
どれを食っても懐かしくてとても美味く、うどんもニューヨークの空港で食ったようなデタラメなものではなかった。
麺にはコシがあり、スープも鰹と醤油ベース日本の味を見事に再現。
天ぷらもインゲンと海老の天ぷらに、かまぼこと青ネギ。(ニューヨークの空港の場合は、海老天、えのき、人参、アスパラ、スプラウト・・・。)

Little Tokyo Little Tokyo

もちろん焼酎も日本の芋焼酎と同じ味。(銘柄はなんと俺の好きな海童。)
本当にここで食べたものは全て満足いくものばかりだった。

外国に旅行しているのに日本食を食べる事程バカな行為はない。 そう思っていた時期が私にもありました。
2日や3日ならいいでしょう。
しかしそれが1週間も10日も続くと、本当にハンバーガーなんか見るのも嫌になる。
これが中国へ旅行していても、いくら中華料理が美味いとはいえ1週間以上も食べ続ける事はできないと思う。
きっと焼き魚や納豆や味噌汁が食べたくなるに違いない。
各々の国で生まれ育った人は、いわばそれが自国の味なわけで、中華を食って育った中国人、フレンチを食って育ったフランス人、ハンバーガーを食って育ったアメリカ人、米と味噌汁で育った日本人。
例え他国のどんなに美味い料理を食べていても、いつかはきっと自国の味が恋しくなるはずだ。

若狭家を出た後は少しLittle Tokyo内を散歩して、NIJIYAという日本の食料品を扱うスーパーで翌日の朝食を買い帰路に着いた。
本来ならLittle Tokyoから10分のところにあるKAWADA HOTELまで歩けばいいだけなのに、また辛い思いをして地下鉄に乗るのか・・・。

夜のロス市内 夜のロス市内

瀕死の思いで地下鉄に乗って7th Streetまで戻る。
そこからMAYFAIR HOTELまでまた10分強の道程だ。
途中のリカーショップで親父が酒を買っていくというが、今夜は俺は断った。
いつもなら旅の寝酒は欠かさないのだが、今夜は寝酒をする体力は残っておらず、ホテルに戻っても風呂に入って日記を少し書いて寝た。

夜のロス市内 夜のロス市内

もちろん約束どおり俺はクイーンベッドで、親父はエキストラベッドで。
ところがこのエキストラベッド、大きさが日本のシングルベッド以上あるので、クイーンベッドが占領しているこの部屋には入りきらない。
いや、厳密には折りたたみ式のベッドなので部屋の中には入れられていたのだが、広げるスペースが無いのだ。
どんなに頑張っても、どのスペースで広げようとしても、どの向きにしても、背もたれのある座椅子くらいまでしか広げられない。

普通なら従業員がベッドを広げてメイキングまでするのが当然だろう。
しかしこれは従業員も諦めたに違いない。
部屋の隅にある小さなデスクは固定式で動かせそうにも無い。
かといってクイーンベッドなんてもっと動かせそうに無い。
が、そこは無理やり2人で押してずらし、なんとかギリギリエキストラベッドを広げる幅を確保した。

推定体温39度なのに何をやっているのだろうか・・・。

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