エル・パソを出発すると、列車は再び荒野の中を走り出した。
しかし荒野といっても種類は多様で、サバンナのような部分もあれば赤茶けた大地の部分もある。
夕食の時間はまたしてもあっという間にやってきた。
アムトラックでの食事もあと2回だし、風邪で失われた体力を取り戻す意味も含め、今夜はガッツリと骨付きのステーキを注文。
しかし今夜に限らず昨夜もステーキだったのを忘れていた。
今回はコーチの親子との相席。
娘の名はキャサリンといって、明るく活発な4歳の女の子。
このキャサリン、歌ったり踊ったりものすごく可愛い。
最初は照れてお母さんやテーブルの影に隠れていたが、俺と親父で何度も名前を読んでると徐々になついてきた。
肝心の夕食のほうはというと・・・この肉の上にかかっているのはリンゴだ・・・。
リンゴを煮込んだソースがかかっている。
お洒落なつもりか、そういうレシピが存在するのか、どうであれ俺の口には合わなかった。
普通に塩・胡椒で食いたかった。
↑2枚目の写真は、コンパートメントの2階部分。
天井までの高さは約60~70cmといったところだろうか。
窓が無いので圧迫感がものすごい。
俺の方が出入りする回数が多いんだし、万年寝ている親父には外の景色など必要ないのだから、俺と変わってほしい。
その間も列車は走り続け、ニューメキシコ州へ突入。
そしていつの間にかニューメキシコ州も抜けてアリゾナ州へと入っていた。
アリゾナ州一の都市といえばフェニックスが有名だが、このSunset Limitedはフェニックスの遥か南方を通る。
アリゾナ州での停車駅はツーソンだ。
日付けも変わった深夜、列車はツーソンへ到着した。
もちろん一服と撮影の為に外に出る。
今回の停車時間は30分くらいあるが、微妙な時間なのであまり遠くまでフラフラと出歩く事はできない。
ここまで来れば終点のロサンゼルスまではもう一息。
残す道程も1000kmを切っているはず。
無骨ながらかっこいいこのSunset Limited号。
他の路線の車体より逞しく感じる。
Sunset Limited号も食事の時間だったようだ。
よく見ると、ディーゼルエンジン用の燃料を補給中。
そしてここにも展示してあった機関車。
ここでは屋根付きの車庫へと入っていた。
そして列車は再び深夜の街をロサンゼルスへと向けて出発した。
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