こうした充実した一日を過ごす事ができたのはにタイ人3人組のおかげだ。
本当にいい出会いだった。 心のそこから感謝。
陸に戻ってきた後は、帰路に着く為に小型バスに乗り込んだ。
来る時とは違う面々で、もちろんタイ人3人組も一緒に乗り込んだ。
一番後ろの一番端の席に座って、今日一日の思い出を振り返る事にした。
ハロンからハノイに向かう。
出発時点では外はまだ陽が出ていたが、数十分もすると太陽は沈んで行き、辺りを少しずつ黒く染めていった。
しばらくして朝と同じドライブインで休憩&トイレタイム。
その間一服しながら考えた。
タイ人に今日一日の感謝の言葉を述べたい。
しかしタイ語はもちろん、英語ですら感謝の言葉を文章で表すのは至難の技だ。
そこで俺が取った行動は、漢字・片仮名・平仮名が入り混じった全てを日本語で書くという事だった。
下手に支離滅裂な英単語を並べるよりずっとマシだろう。
一服しながら誠心誠意全霊を込めて、ノートに感謝の意と楽しかったという文面を書き表した。
立ちながら書いた為汚い字で走り書きのようになってしまったが、俺にはこれが精一杯だ。
「タイ語も英語もできないから日本語で書いた。」と前置きをして、バスに乗り込む前にoilにこの手紙を渡した。
ものすごく喜んでいた。
そして大体の意味でいいから教えてくれと言われたので、簡単な英語を並べて文面の説明をした。
すると再びとても喜んでくれて、感謝と感激の言葉が次々と飛び出した。
バスは再度ハノイに向けて走り出した。
車内ではoilとomyとメールアドレスを交換し、帰国したら写真を送るね! と固く約束をし、しばらく話しているうちにハノイに着いたら夕食を一緒に食べようという事になった。
もちろん断わる理由なんてないので一発返事でOK。
ハノイ市内に入ると、自分のホテルの前やレストランの前、ホアンキエム湖の前など、ツアー客達は思い思いの場所で下車していく。
タイ人3人組と俺もホアンキエム湖の近くの水上人形劇のやっている建物の前で下車した。
夕食は3人組お勧めの"リトルハノイ"というレストランに行くようだ。
3人組と話をしながら歩いていくと、見覚えのある道を歩いていった。
途中、「あそこが私達の泊まっているホテルだよ」と説明されると、なんと俺の泊まっている宿から徒歩3分の所だった。
そこからさらに路地を進み、リトルハノイに到着。
なんとここも俺の泊まっている宿のすぐ近くだった。
食事をしながら会話も弾む。
俺の唯一知っているタイ語「โปรดลบผักชีสด」を披露。
すると3人とも大爆笑。
タイ語の「こんにちは」すら知らないのに、なぜこれを知っているのかと問われたが俺でもよく分からない。
ちなみに意味は「パクチーいらない。」
他には日本のアニメの話もしたし、漢字を書いてあげたりするととても喜んでいた。
oilからは名刺をもらい、裏には感謝の言葉が手書きで記されていてとても嬉しかった。
そして別れの時間がやって来た。
レストランを後にし、最後の分かれ道に来たところで1人ずつと固く握手をする。
そして日本に帰ったら必ずメールすると再び約束し、何度もありがとうとさよならを言って宿へ戻った。
そこからは徒歩30秒で宿へ到着するが、その間に何度も熱いものが込み上げてきた。
出会いの嬉しさ、楽しさ、別れの辛さ、悲しさ。
外人とここまで仲良くなったのは初めてだけど、とても居心地がよくとても幸せな時間だった。
常に笑っていられたのは、それはもちろん愛想笑いではなく純粋に楽しかったから。
萎縮をする事無く、ありのままの自分をさらけ出せたのは彼女達のおかげだ。
今夜も宿の前の商店でビールと水を購入。
すると50円ボラれた。 俺が気付かないとでも思っているのか。
そして風呂に入り日記を付けた。
明日はもう帰国の日だ。
もう一日くらい滞在したかった。
|