Travel

 11.04.28 社会主義の途上国

ここで出ました5万円

再びチューのバイクの後ろに乗りホテルへと戻る。
そして200万ドンほどを金を取って再度チューの元へと向かった。
200万ドン=約1万円だ。 この国で1万円なら余裕で釣りの来る額だろう。

そこからおっぱぶまでは結構遠かった。
バイクで約15分くらいか。
ホーチミン市内である事は間違いないが、市内のどの場所にいるのか全く分からなかった。

まだ着かないのかと思い始めた頃、バイクは雑居ビルのような建物の前で停車した。
建物自体は大通りに面しているのに入り口は路地側といういかにも怪しく陰気な造りになっていて、内部は案の定薄暗かった。
エントランスも飲食店のような様相は全く無く、テレビとレジカウンターがあり、バイクが無造作に置かれている。

ここでチューから一言。
「女の子がまだ来てないからそこに座って待ってて。」
そう言われ、店先に置いてあった椅子に腰掛けた。

5分ほど椅子に座って待機していると建物の中に呼ばれ、薄暗い内部の階段を上り一つの部屋に通された。
チューから事前に散々言われた事は、「ここでは絶対カラオケはするな。 金の無駄だから。 お金もったいないから。 カラオケより女の子のおっぱいを揉むんだ。」

チューの言葉を思い出しながら部屋に入るが、部屋の中にはまだ誰もいなかった。
部屋の造りは日本のカラオケボックスの団体席のような感じ。
そしてここからまたしばらく待たされる。

今度は20分以上待たされて3人の女の子がやって来た。
この3人から1人選べという事でどいつにするか慎重に悩んでいたところ、その中の1人の子を突然チューが猛プッシュしてきた。
俺的には誰でもよかったのでチューの押してきた女の子にした。
名前とか聞いたが忘れた。 日記にも書いてないし、きっとここから先の事は思い出したくなかったんだと思う。

ビールを飲みながらおっぱいモミモミ。
揉んでる最中にチューは自分の手帳を出してきて、午前中の市内観光の感想を書いてくれと言ってきた。
気は進まなかったが渋々書いた。 するともっとたくさんの文章を書いてくれとか注文してきて超ウゼー!
こうして沢山の褒め言葉の中に俺の褒め言葉も加わった。 くそっ。

モミモミ、チュッチュ、ペロペロ。
そしてビールを飲む。 なぜかチューも飲んでいる。 っていうか、なぜまだチューがいるのか。
チューの飲んでいるビール代は俺が払うのか?
最悪チューの分は払ってもいいとして、なぜか関係ない奴らがどんどん出入りしてどんどん飲んでいる。
おまえは1Fのカウンターにいた奴!
お前はさっきビールやつまみを運んできたボーイ!
お前は・・・お前は誰だこのババア!!

おっぱぶ おっぱぶ

それにしてもつまみが不味い。
酸っぱいフルーツに塩をかけたもの。 魚肉ソーセージ。 向日葵の種。 俺はハムスターか!
そしてそれらの不味いものをこの女はどんどん俺の口に詰め込んでくる。

しかし・・・この女すごい勢いでビールを開けていく。
たしか1本12万ドンだか24万ドンと聞いたが・・・ふざけるな女! これ以上ビールを開けるな!!
開けるのは勝手だが、俺はこの関係ない奴らの分は絶対に払わんぞ!!!

この女は日本語はおろか、英語すら喋れないのでコミュニケーションもクソも無い。
が、そこはまぁテンションで乗り切ったからつまらないわけではない。
何かを問うときはもっぱらチューだ。 チューがいて助かった。
おい、チュー。 料金はいったいいくらだ?

まぁ、もうみんな知ってると思うが・・・

1400万ドンだと!!!?


1400万ドンだと!!!!?


1400万ドンだと!!!?

ふ・・・ふざけるなよ!
バカか! どんな計算だ!! 日本のおっパブはおろか、ボッタクリ価格の常識を越えているっ!
ここはっ・・・ベトナムだぞっ!
おい、7万円だぞ7万円!! 日本だと1ヶ月部屋が借りられちゃう額だぞ!!

おいチュー! どういう事か説明しろ!!!

チューはバツが悪そうに説明を始めた。
回答はこうだ。
ここではビールは1本で値段を割り出すわけではないという。
1ケースの値段で割り出す事になっていて、つまりケースの中の1本を開ければ1ケースお買い上げ。 という仕組みらしい。
1ケースは20本入りで、単純計算だと480万ドン。
約2万4千円だとバカヤロー。
って事はあとの1000万はつまみとお触り代か!!?

だからこいつらガンガン飲んでいたのか・・・関係ない奴まで・・・。
しかも飲み始めて1時間も経ってないから、俺が飲んだビールなんてせいぜい3、4本。
しかし1400万ドンなんて払えるわけがない。

俺:「おい、チュー! そんなに払えるわけないだろ!! まけさせろ!」

~ 交渉中 ~

チュー:「1200万になったよ。」
俺:「ふざけんな、もっとだ! 1000万にしろ!!」

~ 交渉中 ~

チュー:「1100万にしてもらったよ。 怒られちゃったよ僕。」
俺:「知るかボケ。 もっと下げさせろや!!」

それでも5万円だ。
くそっ、くそっ、くそっ!! 来るんじゃなかったぜ。 俺の旅はこういうのが目的じゃないはずなのに!!
こうなったら諦めるしかない。 ここにあるビールを全て飲み干してやるぜ。

チュー:「本番やらないの?」
俺:「やるわけねーだろボケ! お前もどうせ店とグルなんだろ!!」
チュー:「やりなよ~。 安いんだからさ。」
俺:「だまれボッタクリ。そんな金あるはずないだろ!!」
チュー:「本番は100万ドンだよ。」

ちょっと待て、おかしくないか? その価格設定。
なんで本番が5000円で、おっぱいとお酒だけで7万も取ろうとするんだ。
ここは中国と一緒か? 途上国の人間自体の値段って酒より安いのか?

俺:「おいチュー。 本番やってやるから1000万ドンにまけさせろ。 さぁ交渉しろ。」
チュー:「えぇ? さっき怒られちゃったんだよ。」
俺:「1100万ドンも持ってるわけないだろ。 1000万の方がキリがいいんだよ。 早く言え!」

~ 交渉中 ~

チュー:「1000万でいいって。」
俺:「当たり前だ。」

本番を含め1000万まで下げる事に成功はしたが、もちろん怒りが静まったわけではない。
せめてもの抵抗で、この残ってる10本以上のビールは全て俺が飲み干してやるぜ。
クソタレ!!

もう思い出したくないが、長くなったので続く・・・

Copyright © 2001-2017 oma. All rights reserved.