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 11.01.22 中東の嫌われ者

夜のTel Aviv Yafo郊外 その2

どこだよここ。
かなり不安になりながらホテル方面っぽい方向に向かって歩く。
いや、実際はそんなに不安じゃなかったかもしれない。
不安なのはビールが尽きる事だ。

住宅街は静まり返っている。
たまに商店を見つけてもすでに店じまいをしている。
とりあえずは賑やかな通りに出たい。 そう思いながらもう1時間以上歩き続けている。
そう思っていると大きな公園に到着。

夜の公園 夜の公園

ずいぶんと広い。
日本と同じような遊具もあり、砂場もあり木々も多い。
でも誰も居ない。 昼間はきっと賑やかなんだろうと思う。

気付いたらビールが切れた。
クッソ! シラフじゃこんなところ歩けねぇよ。
でも公園の前にちょうど商店があり、まだ開いてる様子だったのでビールを1本購入。
しかしあれだ。 英語が喋れないからといっても全く不便を感じない。
栓抜きって英語でなんて言うんだ? なんて悩む間もなく、蓋を開けるジェスチャーをするだけでいいんだから。
よっぽどのアホじゃない限り理解してくれる。

2本目のビール買った店 2本目のビール買った店

再度手にしたビールを飲みHPが200ほど回復したところで出発。
ちょっと右折してみたりしながら歩き続ける。
「れでぃおま~ずぃ~っく な~が~れ~る~ぅよ~ きみの~ぉ く~ち~び~る~ぅに~ぃ」
HPが回復したので鼻歌さえも出てきてしまう。
街を歩いてる人も居ないし気分が大きくなってきた。

しばらくすると少し交通量の多い通りに出た。
道の両側は相変わらず住宅街だけど、人んちをジロジロ見ながら歩くのもいいもんだ。
しかし住宅街といっても郊外にあるような大きな一軒家ではなく、アパートがずっと続いてるだけでたいして面白くは無い。

2本目のビールを買った商店から歩く事30分、見覚えは無いがかなり賑やかな通りに出た。
車もたくさん、人もいっぱい出歩いてる、店もいっぱいある。
時間は22時を過ぎてるがなんとも賑やかだ。 グビグビ、あー、ビールは美味しいなあ。
お、可愛い姉ちゃん3人組がベンチに座ってる。 ハァ~イ! と、通りすがりに手を振ってみた。
そうしたら、その中の1人が立ち上がって食いついてきた。
第一印象『やっべ・・・めんどくせー事になった。』
第二印象『こーなったら写真でも撮っちゃうか。』

→どっから来たの?
 >日本だよ!

そしたら向こうのテンションがまた上がった。
しかしこれが中国! とか、韓国! と言ったらどうなっていたのだろうか。 あー、日本人で良かったぜ。

→ねぇねぇ、写真一緒に撮りたい!

いや~俺が言おうと思ってた事を先に言ってくるとわ・・・。
他にも何か色々言ってるが、正直言ってよくわかんねーから酔いが醒めてきた。

ノアちゃん と、その友達 ノアちゃん と、その友達

→ねぇねぇこの写真Facebookに載せていい?
→あ、トモはFacebookやってる? プロフ送ってー!
 >いや・・・俺はFacebookやってないんだ。 ごめんよ!

つーか、俺は1枚しか写真撮ってないのに、向こうはバシバシ俺を撮っていた。
そして俺の持ってるキヤノンのデジカメを見てまたテンションがあがった。

→あー、キヤノンだ! キヤノン大好き!!

あー、オリンパスのデジカメの方を出さなくてよかったぜ。
売ってくれたH君に感謝だ。
それにしても驚いたのは16歳だという事。
まだマン毛も生え揃ってないんじゃないか? もう22時回ってるんだから深夜徘徊で補導されるんじゃないか?
ほんとどうでもいいわ、そんな事。
「ノア」って名前らしいが、本名か源氏名かと悩むくらいどうでもいい。

それにしてもどんどんくっついてきて、ぺたぺた触ってくる。
うっひょー! こりゃぁ一発コースでペロリンチョ!!!???????

そんな妄想をしていたらおもむろに手を掴まれて、中へ行こ! と、建物の中に連れてかれた。
うっひゃぁぁぁああああ!! いよいよ待ちに待ったク、ク、クン・・・。
と、興奮したのは一瞬。 実は建物の中に行くのはかなり怖かった。

  1. この女、実は病気持ちではないか。
  2. ラリッたジャンキーが中にわんさかいるんじゃないか。
  3. 身包み剥がされるのではないか。
  4. あぁ、でもまぁいいや。

中には20人くらいの若者男女が座って雑談をしていた。
危険な感じは全くしない。
唐突にやってきた邦人の俺に、一斉に視線が集中した。
なんだこの集いは。 なんかのサークルか?
ノアちゃんが俺の事を紹介すると、なんか色々と色んな奴に話しかけられたが、じっくり聞いてないと俺の頭では理解できないので愛想笑いするしかなかった。
奥に居た1人の女の子が日本が好きで日本語を勉強してると言ってた。

そしたらその中の1人の女が、ここは飲み物禁止みたいな事を言っている。
そういえば俺は酒瓶を持って飲み歩いてたんだった。
っていうか、その女が何言ってるかわからなかったので、「ビールだよ、ビール!」とか答えてたわ。
俺が困ってる事を察したノアが「やっぱ表へ行こ!」と手を引っ張って外へ出た。

すると先程の日本語を勉強してるという子も出てきた。
えーと名前は忘れたが15歳だという事は覚えてる。

名前忘れた 名前忘れた

その後しばらく色んな話をしてサヨナラをした。
ていうか、未だに自分の居場所がどこなのか全く分からない方がやばい。
いやー、でもいい経験した。 あーいい匂いだったなあ。
もっと俺が英語堪能だったら本当に一発コースもあったかもしれないのに・・・。
俺がFacebookをやっていたら本当に一発コースもあったかもしれないのに・・・。

10分くらい歩くと、見覚えのあるコンビにの前に出た。
今朝タクシーでホテルまで向かってた時に見たコンビニだ。
コンビニで酒3本とつまみを購入。 レジの女がチョコを勧めてきたが断った。

そしてまた10分くらい歩くと、今度は本当に見覚えのある場所に出た。
昼間馬が止まっていた建物だ。 そして↓コピペ

夜にここを通ったら、この建物の前に兄ちゃんが立っていて、「You want hashish?」と声をかけられた。
吸う方ならやってみたいが、打つ方だと遠慮したい。
結局その場では答えが出なかったので断ったが、後でよく考えたら打つハシシなんて無い。
ちなみにイスラエルでは医療目的での使用は合法。
でもこんな街角の医師免許も持ってなさそうな兄ちゃんのはきっと非合法。

やっとホテルまで戻ってきた。
飯を食いに出掛けたはずだが、飯を食わずに戻ってきた。
買い物をしたコンビニからホテルまでの道中でまたまたビールを1本空けた為、部屋に入ったらそのまま爆睡してしまった。

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