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 10.01.10 マイナスライフ

世界最北端のマック

無意味に空港に3時間近くも足止めされてしまったアクシデントだったけど、実は密かに『これはいいネタが出来た・・・』とほくそ笑んでいたり。
運転手に「ホテルクムルス」と告げると、タクシーは夜の北極圏近辺を走り出した。
カーレディオからは軽快な音楽が流れている。

空港というのはたいがい市街地から離れている所にある。 ここの空港も例外ではなく、林の中の道を行く。
車窓から、大体は木で遠くが見えないが、時折木が途切れる所の先を見ると、ずーーーっと遠くの地平線にいつまでも沈まない灯が残っている。
それが最初はオーロラかと思ったがそんなわけはなく、遠くの街明かりか、太陽が落ちきれずに残っているのか、自分には答えは出せない。

だんだんと車の外が賑やかになってきた。 10分か15分くらい走っただろうか。
そしていよいよ市街地に入り、最後に細い路地に入ると車は停車した。
金を支払い、つり銭はチップにと格好つける。

しかしまずはチャックインせずに周辺を散策する事にした。
なんせ大きな荷物は無いのだから、部屋で一息つかなくてもいいのだ。

このホテルはロヴァニエミの市内の中心に位置している為、どこへ行くにも便利だと聞いていた。
まずは・・・この街に世界最北端のマックがあるというので探してみる事にした。
事前に日本で調べたがイマイチどこにあるかよく分からなかったが、歩いてればなんとかなるだろう。

ホテルからロルディ広場を抜け、5分も歩くとマックを発見した。
なんと、なんと・・・

世界最北端のマクドナルド 世界最北端のマクドナルド

マックだ(笑
何の変哲もないマックだ! まぁ当然と言えば当然。
別にこの店は世界最北端を売りにしてるわけじゃないし、特別メニューがあるわけでもない。
一般市民が[世界最北端]と勝手に騒いでるだけであって、ここの従業員や周辺住民も別に誇りに思ってるわけじゃない。
でも俺は一般市民だから興奮しちゃうね。
[世界最北端のマック]の冠は、日本ではどこに出展しても叶わないわけだし、マックの海外店舗118カ国のうち[世界最北端]の冠が得られる可能性がある国は、フィンランドを除けば、スウェーデン、ノルウェー、ロシア、アラスカ、カナダくらいなのだから、小市民はやはり一つの名所にしちゃうのは仕方がないと思う。
あ、ちなみに↑のうんちくは今書きながら調べた事。

写真に収めるだけにしようと思っていたら、気付いたら店内に入っていた。
そしてレジカウンターに並ぶ。 ここでふとオーストラリアの記憶が甦った。
確かオーストラリアではセットを注文したのに単品が出てきた。 もし今度単品だったら勇気を出して「僕はセットを頼みましたあ」って大声で言うようにしよう。

そして俺の後ろに並ぶ連中を何気なく見てみると、5人の日本人の女。
全員女。 俺は男1人。
ここでまたオーストラリアを思い出しちゃったよ。 オーストラリアの4日目のNo.3。
ちきしょう! うざったい! 羨ましい! 混ざりたい! 顔面平均30点!
ついついレジの現地の一般市民店員と比較してしまう。 なんつうか、この5人組の貧相さ。
俺から見てもまるで中国人みたいだ。 そして彼女らも俺の事を同じように思っているだろう。

商品は無事にビックマックセットが来た。 まぁ特別食べたいわけではないんだけど。
おいお姉さん、ストローが無いよ! あら、ストローは後ろから取ってね!
こんな会話をやり取りした後、ビックマックをじっくりと眺める事から始めた。

世界最北端のマクドナルド 世界最北端のマクドナルド

見た目、普通。 味、普通。 総合、普通。
何もかも普通で日本と一緒。 なんというか、世界の食の中で一番安心して食える代物かもしれない(笑
ちなみに店内は汚い。 ポテトやジュースがあちこちにこぼれていた。

北欧を思わせるデザインとしては、トナカイの角のオブジェと暖炉くらい。
店内の客を見回しても現地の市民は少なかった。
日本人が喋る日本語とピンインの北京語が聞き取れた。

マクドナルドは、宗教上の理由が無い限り世界共通のものが食える。

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