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 08.01.14 台湾

内湖(美麗華)までの道程

さぁお待たせしました。 今回の旅で最も辛く、そして最も恥ずかしい思いをした出来事です!

ホテルの受付で観覧車の場所を聞く。
受付の女は基礎的な日本語は通じるのだが、観覧車という単語は通じなかった。
漢字で書いてくれというので「観覧車」と書いたところ、その意味も通じない。 中国語では「観覧車」とは書かないんだろうか。
しょうがないから観覧車の絵を描いた。 といっても、丸を描いてその円の上にゴンドラを描いただけだが。
身振り手振りでありったけの思いを込めて説明したら、何とか分かった様子で場所を教えてもらった。

17時過ぎ、MRTの石牌站へ向かった。 台北站から20分くらい。
ホテルの受付女の話によると、無料のシャトルバスが出ているとの事だが、どれがそのバスか分からないし、そんなに頻繁に本数があるわけでは無さそうだ。
カップルがぞろぞろ観覧車に向かって歩いてるだろうから、その後を着いて行けば楽勝だくらいに思っていた。
が、ところがどっこいそんな気配は全く無い。

観覧車はデパートの屋上にあるらしく、ちょっと広い通りに出れば目視できるかもしれない。
それならば台北101の時のように迷うことも無い。
なるべく賑やかな方へ向かって歩いてみた。 そんな大きな物ならば時期に見えてくると思って。

しかし行けども行けども見えてこない。 10分、15分・・・この道が正しいのかは分からないけど、ただひたすら歩いた。
これでもし逆方向だったら・・・目の前にちょうど警察署があったので観覧車の場所を聞く。
「Where is あーあー」
“あーあ”ーの所で「美麗華」と書いてあるノートを見せた。
たむろしていた警官達が一斉に「メリーホア」 「うんうん、メリーホア」と叫ぶ。

よかった。 やっぱ警察で聞いて正解だ。
このStreetをStraightでいいのか? ん? どうなんだ?
若い警官と、お互い片言の英語で会話する。 結構イケメンだ。
「I'm walk. How many time?」 本当にお互いこんなレベル。
「No. TAXI 25min」
「I'm walk.」
「Oh~25min.」

25分なら歩いても余裕レベルだ。 田端から巣鴨くらいだ。 とりあえず進んできた方向が間違ってなかったから助かった。
お礼を言って再び歩き出した。 それにしても真面目そうで結構イケメンな警官だった。
歩く。
歩く・・・。
歩く・・・・・・。
さらに20分・・・30分・・・40分・・・50分・・・。
全く見えてこない。
合計すると1時間半以上歩いている為、既に歩いてる方向があってるのかも疑わしくなっている。 さすがに不安になってきた。
さっきまで賑やかだった大通りは、いつの間にかちょっと高級な住宅街に変わっている。

まずい。 これ絶対まずい。 絶対こっち違う!
来た道を15分くらい戻る。 交差点の端で少し一休み。
時計は19時半前になっている。 女子大か何かの送迎バスだろうか。 停車したバスからは女の子がいっぱい降りてきた。
いいなぁ・・・誰か俺を観覧車まで連れてってくれないかなぁ。 金は俺が払うから・・・。
うなだれていた頭を起こすと、そこには三越デパートがあった。 こんな駅も無い所に。

さすが日本出身の大デパート。 タクシーが待機してやがる。 もうあれに乗るしかない!!
運転手にメモを見せる。 最初は悩んでいた様子だが、3分後・・・なんとか分かった感じでタクシーは走り出した。
無愛想な親父だな。 本当に分かってるのか?
もう俺は1時間半以上も歩いてるんだから、観覧車までは車で10分・・・いや、5分くらいかもしれない。

ところが10分経っても15分経ってもタクシーは走り続ける。
おいおい・・・本当に分かってるのかよ。 どこかと勘違いしたんじゃないだろうな。
さっきまで賑やかだった周辺は、どんどん山の中に入って行き、周りは工場地帯や錆びれた温泉街の雰囲気が漂っていた。
タクシーのおやじは一言も喋らない。 「please go back」とでも言うべきか・・・しかし通じるか?
上がっていくメーターの不安より、どっかとんでもない所に放り出されるんじゃないか・・・そっちの不安がどんどん膨らんでいった。

おい、おやじ・・・おやじぃ・・・どうなっちゃうの俺!??

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