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 08.01.14 台湾

太魯閣 新城站~長春祠

分かっているのか、分かっていないのか・・・おばさん運転手のタクシーは走り出す。
↓以下俺の中のおばさん妄想。
『あらヤダ。日本人男子が1人でこんな辺鄙なところからタクシーに乗ってきたわ。 あぁ恥ずかしいわこんな格好で私ったら!! 来るのが分かってるならもっとおしゃれしてくるのに! でもこれで5日分の稼ぎが1日で出来るわぁ~』

おばさんはしきりに寝癖を直そうとしたり、伸びきったパジャマの襟元を伸ばそうとしている。
やはり恥ずかしいんだな。 顔を見ればわかる。 意外にまだ若いかもしれない。40代にも見えるけど、30代前半に見えなくもない。

5分ほど走り、近くのスタンドに停車し給油を始めた。
停車しているうちにどうしても料金の事を聞かなければ!
「ドゥオ シャオ シェン?(※いくらかかりますか?)」
「シンチェン(新城)ンッ→タロコ(太魯閣)ンッ→シンチェン(新城)ドゥオ シャオ シェン?(※いくらかかりますか?)」
'ンッ'の所にジェスチャーを入れながら必死に聞いた。 笑顔を絶やさぬように。

・・・全く通じない。
こうなったらスタンドの店員に間に入ってもらうか。
・・・店員にも全く通じない。 ちきしょー。

最後の手段は中国語の発音(ピンイン)をローマ字に起こしてノートに書いて見せた。(前回日記の筆談の形跡に載ってるもの。)
'duo shao qian?'

一同「???」
俺「Σ」
店員「English?」
俺「No~~~!!」

えーと、LineageやPristontaleの中国系の奴らは、日本語入力できないPCでは、仲間内のコミュニケーションはピンインでやりとりしてたぜ!?
ピンインを文字に起こせば100%通じると思っていたが・・・。
俺:「ハウマッチ! シンチェンタロコシンチェン!!」
ダメだこりゃ。

厳密に言うと台湾では複数の民族が入り混じり、そのせいで言語も多岐にわたり使用されている。
おそらく部落での地域差があるのだろうが、主な言語は中国語・ホーロー語・客家語。 MRTの車内アナウンス等では、この3つに英語が加わってアナウンスされ、日本人にはもはや何が何だか分からない。
俺がメモしてきたのは中国語(大陸語)(厳密には台湾内部の中国語も大陸語とは多少異なる)だけなので、それで通じなかったのかもしれない。
どの言葉を喋ろうが、見分けが全くつかないから困る。

ガソリンを給油したタクシーは再び走り出す。
2、3分走った所でタクシーは止まり、ここで待ってろというジェスチャーをしておばさんは1軒の民家へと入っていった。
数分後、しばらくして東南アジア系の男がやってきた。 おばさんも一緒だ。

こえーなw

後で分かった事だが、この男はおばさんの旦那で、日本語が少~~~~~し分かる男だった。
通訳を呼んできたわけだが、この男・・・平日の昼真っから家に居て、女房が稼いでんのか?
旦那は中国語と日本語と英語を交えて説明した。
おばさんより全然コミュニケーションが取れる。
少し難しい日本語、例えば「だいたい何時間くらいかかるか?」などになると通じないので、俺が英語で質問し「How about time」、旦那がノートに書く'3~4小時'(多分3~4時間という意味)

結果、チャーターの値段は2000元。 ここは妥協するしかない。
こういう場合になると、2人で行ってる方が割り勘になって安く上がるから得だな。
こうして俺はなんとか太魯閣に向かう事が出来た。
しかし車内のコミュニケーションは0。 おまけに運転荒い。 女っ気が感じられない。 でもニコニコしていていい人だった。

太魯閣は国立公園で範囲はすごく広い。
見所の場所に来るとおばさんはそこにタクシーを止めて待っていてくれて、1人で好きなだけフラフラ出来る。
まずは最初の長春祠に到着。
私はこの先で待ってるから見ておいで・・・の合図。
そこの階段を降りるんだよ・・・と言っている。(気がする。)

長春祠は東西横貫公路の工事中に殉職した212名の霊が祀られている場。(Wiki知識)
まぁ良く分かんないけど。
太魯閣の中ではまだ入り口部分なので、曇ってはいたが雨は降っていない。

長春祠 長春祠

このトンネルは長くはないが、中に明かりは全く無い為暗い。
トンネルの中には小さな滝があったりして、外よりもひんやりとしている。
いくつかのトンネルを抜け階段を上ると祠に到着した。

長春祠 長春祠

ほう・・・これはなかなかいい。
見ていて面白いとかすごいとか綺麗とか感じる事はないけれど、やっぱり苦労して来てよかった~と思ってしまう。
ここも週末は人でごった返すのだろうか。

長春祠 長春祠

のんびりと写真を撮りながら歩き、おばさんの待つタクシーへと戻った。
周りには観光バスが多い。 おそらくはツアーで来てるもの。
中にはタクシーもけっこう止まってる。 これは花蓮からチャーターして来てる奴らのだろう。

おばさんと俺はニコニコしながら「ただいま」「おかえり、さぁ乗って!」というようなアイコンタクトをし、次に向かった。
ここでおばさんに2000元払った。

次回は燕子口です。 お楽しみに!

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