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 15.10.12 第6回「キモス!廃線散策!!」

筑波鉄道 筑波線

筑波線(つくばせん)は、かつて茨城県土浦市の土浦駅と茨城県西茨城郡岩瀬町(現・桜川市)の岩瀬駅とを結んでいた筑波鉄道(現・関鉄筑波商事)の鉄道路線である。1987年(昭和62年)4月1日に廃止された。国鉄分割民営化と同日であった。

筑波山麓を巡る路線で、1918年(大正7年)に土浦駅 - 岩瀬駅間が開業した。さらに岩瀬から真岡を経て宇都宮への延伸計画(宇岩線)も存在したが1934年(昭和9年)に免許が失効している[3][4]。最盛期の1960年頃には常磐線接続駅の土浦駅から筑波山に至近の筑波駅まで急行列車が走り、行楽シーズンには上野駅(常磐線土浦駅経由「筑波」)や日立駅(水戸線岩瀬駅経由「筑波山」)から国鉄の客車列車が筑波駅まで乗り入れていた[1]。

廃線跡はほぼ全線がサイクリングロード(茨城県道501号桜川土浦自転車道線)となっている[1]。

何を思ったのか、かなり久しぶりの「キモス! 廃線散策!!」を実行した。
そう、それは今から約1年前になる。
「キモス! 廃線散策!!」は第5回で終わりのはずだった。
それももう2006年の10月の事だ。
そこから9年の月日が流れ。自身の生活や仕事環境も大きく変わり、そして突然、実行した。

といってもいきなりフラッと行ったわけではない。
入念な下調べはいつもの事。
女子供は足手まとい。 男のロマンは1人で楽しめ!

筑波鉄道を選んだ理由は分からない。
全線サイクリングロード化されている事は知っていたし、以前ならレールなどの列車設備が残されていない廃線には絶対に行きたくなかったが、しかしそれは逆に言えば道に迷う事無く廃線跡を安全に散策できるのではないだろうか。
おそらくはそんな理由ではなかったか?

本来はマグナでサイクリングロードをぶっ飛ばせればいいんだけど、残念ながら遊歩道は自転車専用道路になっている。
仕方なく電車で行き、遊歩道はレンタサイクルで走る事にした。

もう1年も前の散策なので細かい部分はかなり記憶も曖昧になっているが、なんとか思い出しながら一緒に楽しんでみようじゃないか。

2015年10月12日(体育の日)、6:00頃起床。
6:30頃家を出て、6:40過ぎくらいの東上線池袋行きに乗車。
その後山手線に乗り換えて日暮里まで行き、常磐線で一気に土浦へ。
車内ではゲームをしてたか寝ていたか。 車窓からの景色などは一切覚えていない。

8:37土浦駅に到着。
レンタサイクルの店が開くのは9:00からなので、時間つぶしに駅ビルに出店していたVIE DE FRANCEに入り、渋々朝食を食べる。
9:00前になったのでレンタサイクルの店へと向かう。
徒歩約10分で、迷うような道じゃなかった。
↓タップすると2枚目の写真。

写真1枚目は、金網の向こう側が筑波鉄道の土浦駅のあった場所。
2枚目は駅のロータリー端から撮った写真。
とりあえず土浦駅、大きい建物もありそこそこ栄えていた。

土浦駅前とレンタサイクルの店。
ここはレンタサイクルだけでなく、土産物や観光案内もしていた。
俺の前にオタクっぽい男2人が自転車を借りていた。
こいつらも廃線跡行くんだろうか・・・だったら嫌だなぁ。

無事に手続きも済ませ、再び駅まで戻る。
目的は起点の土浦から終点の岩瀬駅までの走破。
その距離40.1km。
いや、自転車を返さないといけないので帰って来なければならない。
その距離80.2km。
現在9:30。 タイムリミット17:00。 途中ギブアップ不可。

・・・一瞬不安がよぎったが、まぁ大丈夫だろう。
健康にもいいし、天気はいいし、何より俺はそこそこ運動神経がいいじゃないか。

よーし、まずは常磐線土浦駅に沿って、筑波鉄道があった線路跡と併走する。
ここはまだ街中なので遊歩道にはなっておらず、普通の道路を走っているだけだった。

しばらく走ると、交差点の向こう側にサイクリングコースらしき整備された道を発見。

ヒャッホウ!!
気づいたら奇声を上げ、顔は満面の笑みで、傍から見たらそれはそれはさぞ不気味であったただろう。
池沼と思われたかも知れない。
それでもいい。 はやく廃線跡を走りたい!!!

まずは隣の駅、新土浦を目指す。
このサイクリングロードの名称は「つくばりんりんロード」といふざけた愛称が付いているが、実際には茨城県道501号桜川土浦自転車道線という立派な県道である。
チリンチリン。 走りながらベルの調子も確認。
良い音色だ。

おっと大きい川があるぞ。
どうやら筑波鉄道の陸橋は撤去されているので、少し迂回して一般道の橋を渡り、再びりんりんロードをスイスイと走り出す。
笑顔も自然と溢れ出す。

お、あれは・・・。
あれは駅に違いないぞ!!

早速新土浦に到着ぅ!!
テンション↑↑
いいぞいいそ良い感じ!!!!!
次もこの調子で行ってみようじゃぁないか!

新土浦を過ぎて交通量の多い国道125号線を渡る。
すると景色は住宅地へと変化していった。

そして進行方向左側に住宅、右側には広大な田園が広がりだした頃・・・お、あれは。
虫掛駅に到着うぅぅ!!

今のところ、ここが駅だったとハッキリと分かる所ばかりなので嬉しい。
しかし・・・ここは駅前だというのに何も無い。
まぁ左側は住宅街なので、そこそこの利用はあったのだろう。

虫掛駅を出ると常磐自動車道の下をくぐり、住宅地も途切れた。
右側だけだった田んぼは左側にも広がって、何も無い一本道を走る事になった。
そして右側にホーム跡のような盛りを発見。

これは・・・ホームか?
ただの花壇かもしれないけど一応撮影。
帰宅後調べてみるとここがネクストステーションの坂田駅だった。
Next station is Sakata. The doors on the right side will open.!!

いや~もう頭の中でアナウンスしちゃったじゃないか!
ここは本当に何も無い! 何なのこの駅!! とてもイイ!!

そしてしばらく走ると右側の田んぼが突然無くなり住宅街へと変わった。
そして到着した常陸藤沢駅。
よし。 ちょっとアクエリアスでも飲んで休んでいこう。


ところで自転車に乗っている人もチラホラ見かける。
でもママチャリは俺だけで、他は全員ロードバイク? に乗っていて、みんな本格的なスポーツやってるんですよ。
俺みたいにちょこちょこ写真を撮りながら時速20km前後でチンタラ走ってる奴なんていないんですよ。
でもママチャリで20km/h出てたら結構早いぜ?

常陸藤沢では10分くらい休憩しただろうか。
・・・まだ土浦から8kmも進んでないのか。 あと30km以上あるの!? うへぇ・・・。
時刻もまだ10:00過ぎだから30分しか経ってないし。
そして若干テンションを下げつつ出発し、ネクストステーションの田土部に到着。

ここら辺から徐々にテンションが下がって、変わり栄えのない田舎の田園風景にウンザリしてきた。
しかも日差しを遮る木陰も無い。
しかし速度だけは落とさずに走る。

そしてつくば市に入りしばらくすると、廃線跡は左に大きく曲がり、その先もいびつな形で小刻みに右に左にカーブした。
これは・・・明らかに列車のカーブではない。
道を間違えたか!? そんな考えが一瞬よぎった。
しかしどう進めば間違えるのか。
そもそも一本道で、ずっと舗装されたりんりんロードを走っているのだから間違うはずが無い。
と、これは後で知った事だが、このカーブは小田城跡を迂回していた。

小田城(おだじょう)は、現在の茨城県つくば市に存在した日本の城。国の史跡に指定されている。

今となっては信じられない話しで、本来筑波鉄道は小田城跡を突っ切っていたのだが、りんりんロード化する時に城跡の保護の目的で迂回させたのだろう。
小田城跡を半周すると、どうやら無事に廃線跡に戻ったらしい。
そして茶色の建物。
の下はどう見てもホームじゃないか!?

これも後で分かったのだが、どうやらここが常陸小田駅だったらしい。
いやー写真撮っといてよかったぜ。

小田の集落を後にし、さらに先へと自転車を漕ぐ。
もうここら辺から嫌になってきている。
両足が痛い。 太もも、膝、ふくらはぎ。
彼らが悲鳴を上げ始めていた。

それでも無理して頑張って常陸北条に到着。
このようにパッと見てホーム跡だとすぐに分かる所は安心する。

写真だけを撮ってすぐに走り出す。
もう今は嫌な思いしかしない。

筑波駅に到着。
ここは結構広い駅だったようだ。
他にも数名のチャリンカーが休憩していて、なかには親子連れもいた。

そして俺は寝た。
あまりにも疲れていたので15分くらい寝た。

ゲンナリしながら自転車にまたがる。
頑張れ俺!!
筑波からしばらくすると、突然りんりんロードが一般県道と合流した。

あわててGooglemapを見てみると、ここから二駅分くらいはりんりんロードが無くなるようだ。
ここで一気にテンション最低MAX。
県道上には跡形も無い上大島駅と酒寄駅をすっ飛ばす。

そして3km後、紫尾駅に到着。
どんだけなげー駅間だよ!!

写真数枚とってほとんど素通り。
そしてその先の常陸桃山駅。

ここで嬉しい発見が!!
遮断機などは無いが、おそらくは踏み切り跡のレール痕!!

イヤッホウゥゥ! テンション↑↑
上がる! 上がる!! 上がる! 上がる。 ・・・上がる。
いや、この先もまだ終点まで10km以上も漕がなければならないと思うと、テンションは4割ほどしか上がらなかった。

どんどん行こう。
続いて真壁駅。


この駅もなかなか大きい。
ファミリーなかもいたりして。
よし、5分だけ寝るか。

さぁ出発出発。
続いて樺穂駅。

その次は東飯田駅。

そして雨引駅。

とうとう終点の岩瀬駅に到着したぞ!!

いや、もう無理。 寝る。
エネルギー補給したいけど店無いし、とりあえず30分ほど寝る。
嫌だ嫌だ。 帰るの面倒くさい。 身体が痛い。
このチャリ捨ててここから電車で帰りてーよー。

とりあえず40.1km走破。
だけどまだ折り返し地点で、地獄の復路が待っている。
全身が上げる悲鳴、往路で見飽きた風景、上がる気温、迫る返却時間。
もう復路の事まで思い出したくも無い。

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