Castal Coveを後にした俺は、さらにスピードを上げて(安全運転で)すっ飛ばす。
天気も回復してきたし、何としても日没までにはThe Twelve Apostlesへ到着しなければならない。
雲は多いけど、多少空は赤くなる事を期待してさらにバイクを飛ばし続けた。
そしてApollo Bayから85km、ついに一番の目的地のThe Twelve Apostlesへ到着した。
時刻は17時になるところだった。
ちょっと、いや、かなり予定より遅くなった。 夕日はほとんど沈みかけている。
バイクを止め、The Twelve Apostles(和名、12使途)へと走った。
観光客もけっこういるが、そのほとんどが家族連れ、カップル、グループ・・・。ソロは・・・? 俺だけか。
今回は(も?)写真ラッシュで行きます。
最高の夕日とはいかないが、なんとか日没前に到着する事ができてよかった。 雨も止んだし。
これが夏ならもっと綺麗な夕日になるんだろうか。 だがきっと人もうじゃうじゃいるに違いない。
12使徒(Twelve Apostles)。風に削られた岩のドラマチックな光景が広がるこの海岸線ほど、日常生活から逃避できる場所はありません。
ポート・キャンベル国立公園(Port Campbell National Park)の必見スポットとして有名で、サザン・オーシャン(Southern Ocean)からそびえ立つこの荘厳なまでの石灰岩の柱は、1000万年~2000万年前まで本土の絶壁と陸続きでした。
崖が波と風に削られて形成された洞窟がアーチ型に変化し、現在では、45mもの高さの柱として残っています。この過酷な自然によって、現在でも年間約2cmの速度で侵食が続いています。
そのため、過去数年間の間にいくつもが実際に洗い流されてしまい、今日ではそのうち8つのみが残っています。
↑Tourism Australiaより引用。
これだよこれ・・・。 これを見に来たんだよ・・・わざわざオーストラリアまで。
旅行の一番の目的はこのThe Twelve Apostles。 この景色は日本じゃ見れない。
どうよ・・・この風景を見てると小さな日本でウジウジ暗い生活をしてるのがバカらしくなる。
思わず奇声を発していた。 周りに誰がいようと関係ないぜ。
ここまで俺一人の力でやって来れた。 辛さは去年の台湾の比じゃない。
台湾ではできなかったレンタルバイクを始めてオーストラリアで借りて、転んで、交通事情が分からないながら走り、迷い、日本でも乗った事の無い高速に乗り、真冬の大雨に降られてずぶ濡れになり、強風が横から吹き死ぬ思いをし、食事もろくに取らずに走り続け、やっと辿り着いた神秘の地。
これに変わる景色は無い。 何人の日本人がここを見ただろう。
あぁ、まぁ・・・相当数の日本人が見てるとは思うがw 俺の知り合いで見た人はいるだろうか。
一生に一度、訪れるべきです。
誰かと来てれば「綺麗だね、すごいね!」と語り合えるが、一人だと「ついに来たぞー! 自分の力で!!」と別のテンションが上がってしまう。
残念な事に雲が多いが、雲が流れるのを待っていると完全に日が沈んでしまう。
写真でも分かるように、太陽はもう水平線の下に消えている。
誰もが撮影に夢中になっている。 俺も2度ほど写真を撮ってくれと頼まれた。
1組目は家族連れ、2組目はカップル。
そして俺も熟年夫婦に写真をお願いした。
三脚を立てて撮るよりも、誰かに撮ってもらう事こそここでは意味がある気がする。
旦那の方に頼んだら、「写真係は妻だ」と言われ、奥さんに何枚も激写してもらった。
しかしもういられない。 日が完全に沈んでしまう。
この後はLoch Ard Gorgeに行かなければならないし、Port Campbellの街まではまだまだ先なのだ。
そして宿泊場所も探さなければならない。
興奮で忘れていたが、実は本当に寒い。
冬のオーストラリアの南端だし、ずっとバイクに乗ってたし、海だから風は強いし。
とりあえずコーヒーでも飲んで身体を温めようと思ったが、自販機も売店も無い。
さぁ気を取り直して出発だ。
The Twelve Apostles、最高の場所でした! |